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アーカイブ

研究発表 アーカイブ動画

少子高齢化が進むわが国において、交通事故による子どもの死傷者の低減は一層重要となっている。しかし、入学シーズンの7歳の歩行中死傷者数のデータのみ注目されることが多く、どのような場面で子供が被害を受けるかといった詳細分析は少ない。また、子どもの発達は目まぐるしく、死傷者数の削減において保護者との関わりおよび発達年齢で変化する交通参加形態(モード)の変化は無視できない。そこで、子どもの死傷者数削減に資するために、マクロデータによる子どもの交通事故による死傷の特徴を、特に「保護者の行動に着目した6歳未満の歩行時」、「同乗と一人乗りに着目した自転車乗用時」、「下校場面等に着目した7歳前後の歩行時」について分析し、さらにミクロデータにより検討する。

研究部次長 兼 研究第一課長 田久保 宣晃
道路・交通環境的側面からの交通安全対策において、国道や県道では、従前より、交通事故統計データと道路・交通データを地図上で統合した「交通事故・道路統合データベース」を利用することで、対策箇所の抽出等の効率化が行われている。一方、市町村道等では、事故データに基づく交通安全対策箇所の抽出が十分に行われているとは言い難い状況にある。
本発表では、令和6年度にイタルダが新たに構築した一般道路版交通事故・道路統合データベースの概要と市町村道での交通安全対策箇所の抽出に向けた利用法を紹介する。具体的には、ゾーン対策を見据えた箇所抽出手法と事故が集中している交差点の対策優先度検討手法を取り上げる。

研究部 研究第二課 研究員 奥宮 祥太
現在、全国各地で自動運転に係る公道実証実験が実施されている中、少数ながらも事故が発生している。そのうち自動運転レベル2の車両(移動サービス)における事故の特徴の1つとして、運転者のミスユース(誤操作や誤使用)による事故が複数件発生している。運転者のミスユースによる事故は、運転者が運転主体となる自動運転レベル2の車両では、どの車両・システムでも同様の事故が起こりうる可能性がある。本発表では、ITARDAにおいてこれまでに実施した事故例調査から、運転者のミスユースによって発生した3件の事故例を題材にして、「自律走行についての教育・訓練の見直し」、「ユーザーインターフェースの改善」という2つの対策方針および具体的な対策の事例を紹介する。

自動運転グループ 自動運転課 研究員 西川 尚志
交通事故統計データによると、状態別の死者数では「歩行中」がここ数年最も多い傾向にある。四輪車と歩行者との事故に対しては対歩行者衝突被害軽減ブレーキ(AEBS)を搭載した車両の普及が進んでおり、自動車アセスメントでは対歩行者AEBSの評価条件が拡大し、昼・夜間の横断シナリオに加えて2024年からは交差点での右左折時シナリオも追加された。本研究では対歩行者AEBSを搭載した車両と非搭載車両の保有10万台当たりの対歩行者事故件数を様々な交通環境下で比較・分析することで効果検証を行った。総じて、対歩行者AEBSを搭載する車両は非搭載車両に比べ対歩行者事故件数が統計的に有意に少ないことが確認できた。

研究部 主任研究員 野本 太樹
ペダル踏み間違い事故は、報道で多く取り上げられるなど社会的関心が高いことが分かる。これまで、これらの個別の事故例に対して、具体的な事故事象を踏まえた詳細な事故分析が行われた例は少ない。このような事故分析を行うには、事故の客観的かつ定量的なデータを取得し、それらのデータに基づいて事故を再現することが重要である。本検討では、ペダル踏み間違い事故の原因究明及び対策に繋がることを目指して、客観的及び定量的なデータに基づくペダル踏み間違い事故の詳細な事故分析を行うことを目的とした。具体的には、ペダル踏み間違い事故を調査し、EDRデータやドライブレコーダ映像等を取得して、事故の詳細な再現及び分析を行ったので報告する。

調査部 研究第三課 研究員 杉山 幹
交通事故のない社会を目指し、第11次交通安全基本計画において「救助・救急活動の充実」が対策の柱の一つとして掲げられている。その実現手段の一つとして、救急自動通報システム(D-Call Net)が注目されている。2018年から本格運用を開始し、対応車両は年々増加、普及が拡大中である。本研究では、システム対応車が関与する事故実態を分析し、現状の立ち位置を明確にする。現状のD-Call Netの事故カバー範囲から、更なる適用拡大が望まれる領域の提示や対応有無による傷害程度を比較し、その効果についても示す。また、実際の市場事故調査(ミクロデータ)において、D-Call Net活用による奏功事例も紹介する。

研究部 主任研究員 白川 正幸
ITARDAは、マクロデータとミクロデータを事故データの両輪としている。ミクロデータの中には「一般ミクロ」と「特定ミクロ」があるが、特定ミクロのテーマのひとつに医工連携事故例調査研究がある。医工連携事故例調査研究は、医学側の救急病院の救急医と工学側の自動車メーカー等の技術者が協力し、事故の発生状況や車両の変形状況、EDRやドラレコ等の車両情報、医療画像データ等を活用しながら、傷害発生メカニズムの解明や被害軽減対策の検討などを行い、データベースとして蓄積していくものである。ITARDAの医工連携事故例調査の経緯や海外での類似研究に加えて、現在実施中の医工連携事故例調査研究とその活用例について紹介する。

業務部 主任調査員 研究部 主任研究員 木内 透